京都イベント後話、3つ目です。
⇒ ひとつめ イベント前に駆け足で行った東寺の話
⇒ ふたつめ イベントの翌日、晴明神社の話
イベントの翌日、晴明神社の後で、もう一度ゆっくり東寺に行きました。
有料拝観部分、講堂の立体曼陀羅も、金堂の薬師如来・日光月光も見てなかったし。
あちこち修繕工事をしていて、観られなかったところも多かったんですけどね。
「ひとつめ」に書きましたけど、イベントの翌日は、
とっても素敵に晴れ渡っていたんですが、
うん、食堂の前以外、お線香の香りなんざー、これっぽっちもしてなかったね、へへぇ(笑)
最初に入ったのが、立体曼陀羅のある、こちらの講堂でした。
如来、明王、菩薩、その周囲を天部のみなさんが囲む、立体曼陀羅。
月並みな感想なのは百も承知で、
ほぉ~、いっばい並んでる~、みんな、迫力だ~、でか~い(笑)
曼陀羅がよく分からんのです、正直なところ私には( ̄▽ ̄ゞ
なんですけど、畏敬の念が湧き上がるって感じは、とってもよく分かります。
余り人はいなかったので、お二方くらい、時間をかけて真言を唱えてた方もいらしたなあ。
お1人は、不動明王の真ん前で、じっくりじっくり、やってらした。
私は、なんだか分からないまでも、とにかくこの空間に身を置くってことを目的にしていたので、
明王さんエリアと如来さんエリアの間くらいの壁際に腰かけて、
しばらくぼーっと過ごしてきたんですけど、
そこから左前に見える、帝釈天のまー美しいコト(^m^)
象さんに乗ってるんだけど、跨ってるんじゃなくて、
片足をさらりと象の背中に上げてる形も、やけにスマートなんですよ。
手前の増長天が2匹の邪鬼を踏みつけているからか、
より、帝釈天の静かな美しさが際立ちます。
とは言っても、四隅の四天王、
持国天、増長天、多聞天、広目天、みんな踏んづけてて、
その中でも、増長天は一番静かに踏んづけてるように見えるんですけどもね。
広目天と多聞天は遠くてよく見えなかったんですけど、
対極の持国天は、一際、気迫の籠ったお姿なんで。
それにしても、1000年以上も昔に製作されたこの仏像たち、
なんでしょうね、木彫りですよね、いったいなんなん、この表現力。
だからこその国宝だったり重要文化財だったりするんでしょうけど。
私がずーっと見ていても本当に飽きないなと思うのは、布の表現なんですよねえ。
次に向かった金堂には、薬師如来と日光菩薩、月光菩薩。
こちらにも同じくらい、ぼーっと座ってきました。
こちらではまったりし過ぎたからか、急に眠くなり、うっかり昼寝しそうになりました(^m^)
真ん中の薬師如来の台座をぐるりと囲んでいる、十二神将が薄暗くてよく見えなかったのが残念。
前日とは違う、晴れの日の五重塔。
宇宙への巨大なアンテナ(だよね、これはね(^m^)
妙見さんの見えないアンテナとは、ちょびっと違ったタイプのアンテナ。
東寺はとにかく、ひっろーい敷地にでーっかい建物。
こういう感じなんだもんね。
なんかもう、全部が全部、見上げて、ほぉ~、はぁ~の世界です。
東寺に限らず、京都の神社仏閣は大きいんだろうけどさ~。
なので、その後、毘沙門堂周辺で見つけた、手の届く目の前のコレに、めっちゃ癒される(^m^)
耳のある亀さん。
像自体は意外と大きいのだけど。
甲羅に碑がささっとる(^m^)
こんなんでしたよ。
そして、行く前から妙に惹かれていた観智院にも、ようやく行けました。
ひっじょーにこじんまりしていて、ほっとします(笑)
ここには、長安の青龍寺から渡ってきた、五大虚空蔵菩薩があります。
長安の青龍寺は、空海が恵果和尚のもとで修業した場所ですよね。
本の写真なので光ってしまった。
下膨れだけど、しゅっとした仏像たちです。
それぞれ、獅子、象、馬、孔雀、迦楼羅の上に乗っています。
迦楼羅(かるら)って、不動明王が背負ってる迦楼羅炎を吐く霊鳥ですよね。
インドのガルーダから来ているらしいよ。
これがね、ほら、そこの床の間に並んでいる。
そんな感じの展示です。
宮本武蔵筆の竹林と鷲の絵もあるのですが、
竹は辛うじて分かったものの、鷲がもうよく見えなかったですねえ。
こちらも、ほっとするコンパクトさ。
なので、すっかり寛いでしまい、廊下の隅からぼんやりと眺めていた時でした。
ざざっ、ざわざわざわ・・・
静かにまったりと流れる時間の中に、何かノイズが入ったような。
ああ、いるんだなあ。
そう思った時、何人かの小僧さんの姿が見えました。
正確には、ひとりは姿、あとは腰から下だけくらいの、気配。
これ説明が難しいんですよね。
見えた。うん、見えたの。
でも、肉眼で、三次元で、手に触れられる物の見え方ではないです。
とはいえ、見えた、としか言いようがない。
感じた、ま~ぼ~ろ~しぃ~♪的でもあるかな(笑)
小僧さんたちは、少年、くらいの感じかな、大小いたように思いますが、
現代の少年のイメージより少し小さくて華奢な感じ。
灰色っぽい簡素な、着物なのかなあ、詳細は分かりませんが、
そんなものを着た小僧さんが、目の前の廊下を雑巾がけしてるんです。
他の気配は、角を曲がっていなくなったんですが、
ひとり、そこに残って、一生懸命廊下に雑巾をかけています。
とっとっとっとって、往復しています。
とっとっとっとっ。
とっとっとっとっ。
とっとっとっとっ。
いや、働き者だわ~(^ー^)m
なんか、さらにほのぼのしてしまいました(笑)
観智院は密教の勉学の場だったようなので、
きっとさ、毎日の細々とした日常のお仕事をしながら、
少しずつ少しずつ、お勉強していたんじゃないでしょうかね。
憧れの経典とかもあったんじゃないかなあ。
そんな小僧さん達が、時代と共に、たくさんいたのかもしれませんね、ここには。
帰宅してから、薫ちゃんに、
観智院で小僧さんの幻を見たよ、雑巾がけしてたよって言ったら、
あそこ、いるよね!
薫ちゃんは、叱られている小僧さんを見たようです(^m^)
かわいそーにー、よりによってそんな場面を見られんでもっっっ(大笑)
東寺を後にして、あとはゆったりお茶でも飲んで帰ろうかなと、
駅までブラブラ歩こうとしたんですけど。
なぜか道に迷ったよね~(大笑)
東寺とは反対側の駅前のロッカーに荷物を入れていたので、
線路の向こう側に行きたかったんだけどさあ、
行ったり来たりをダ~イブしてしまいまして。
ブラブラじゃなく、必死で歩く、になってしまった。
お陰で自分自身への京都土産は、両腕のドカタ焼けでしたとさ( ̄▽ ̄ゞ
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