タイトル通りの実験をしていました。
6~8月までの夏場3ヵ月間、
インカローズのブレスレットを毎日数時間、つけ続けてくださる方、
月イチ報告のできる方、って条件でモニターさんを募集して、
3名の方に、使用実験をして頂きました。
ご協力いただいた3名の方々、どうもありがとうございました。
それでは、まずは見て頂きましょう。
相変わらず、写真はイマイチですが(笑)
センターの12ミリは縞が多めなんですけど、今、このサイズは仕方ないですよねえ。
縞のない12ミリなんて、大変な価格だしね(涙)
手首側に当たる中粒は、大粒より縞は少ないですが、
まあまあ、ちょっと白っぽいところも黒っぽいところも混じるもの。
サイドの2つずつは、かなり質のよい、縞なしのペルー産。
ちびっこいのは、5ミリの粒、少し質は落ちますが縞なし。
サイドの2つずつ以外は全て、アルゼンチン産です。
で、このセンターの大粒にのみ、透明なマニキュアを塗りました。
最初に、マニキュアの成分で変色するかどうかっていうところの確認のため、
マニキュア塗ってから、1ヶ月くらい放置してみて、
大丈夫なのを確認して後、のモニター募集でした。
考えたら、めっちゃ長期戦でしたね(笑)
そしてこちらが実験後です。
↑これのみ、スマホ写真なのでイマイチですが、
センターの大粒より、サイドのインカローズの艶が全体的に薄れているのがおわかりでしょうか。
透明マニキュアを塗ったセンターの大粒インカローズは、
使用状況によって、マニキュアがハゲたりもしていますが、
サイドの全体的なツヤの落ち方と比べたら、
ツヤそのものは、思ったほどの劣化はなかったように見えます。
マニキュアなしの中粒のほうも、予測より劣化してなかったですね。
ただ、大粒に比べたら、あ、つや消し、なところもチラホラ。スポット的に。
では細部検証。
これは、サイドに2石ずつ入れた、質の良いペルー産。
写真なので、分かりにくいかもですが、
見方によれば、写真でも、
ツヤっぽいか、少し落ちているのかがむしろ分かる、かもしれません。
特にこのサイドのものは、センターの大粒や後ろ側と比べて
縞がないために、一見してああ!と、分かり易かったですね。
ただ、毎日お使い頂いていると、
最初の状態を写真に撮ってたりしないと思いますので、
これくらい感じの「徐々にツヤが減ってきた」には、気付きにくいんじゃないかな。
そこに関しての月次報告は、みなさん「そうでもない」って言われてましたし。
では次、センターの大粒写真と、手首側にあたるセンター向こう側の中粒写真。
まず大粒3枚。
うっかりしてたのですけど、私、Before写真を撮った後、
デジカメ買い替えてたんですよ。
なので、元写真の質に違いが(笑)すみませんすみません。
1枚目の写真の方は、最初の1ヶ月くらい、時計と一緒に使われていたので、
大粒のマニキュアはすぐに剥がれてしまったみたいでした。
また、マニキュアの大粒だけてなく、
マニキュアを付けなかった中粒の石そのものにも、かなり傷が入っています。
特に柔らかい石なので、時計のような硬い金属と併用は傷つきますよ~とお知らせして、
後半は時計とは別の手にしてくださったようです。
でもこれだけ削り取られてしまうのだなと、実際の状態を見て実感しましたよ。
もしかすると、スピネルとかルビー、サファイヤみたいな硬い石で、
スターカットのような、トンガリキラキラカットが入ってるものとの併用でも、
傷が入るかもしれませんね、インカローズのほうに。
2枚目3枚目の大粒は、マニキュアはほぼ剥がれていませんでした。
もつんですね、意外と。
ただ、1枚目の方がすぐ剥がれたと言っておられたことで、
販売用としてそれをするかというのは、どうかなぁとは思いました。
万が一剥がれた時に、塗り直してもデコボコになりますからねえ( ̄▽ ̄ゞ
中粒に関しては、手首側だったためもあるのかな、
マニキュアなしでも、思うよりツヤ消しになってないんですよね。
少し縞ありってコトで、表面のツヤの違いが分かりにくいのか、
もしかしたら産地の微妙な成分特性もあるのか、
サイドの縞なしペルー産に比べると、
少し白っぽくなってるかな、スポット的にツヤ消しがあるな、くらいで、
比較的キレイなままに見えます。
ちょっとおもしろかったのは、2番目の大粒さん。
白い縞の部分が変色していました。
これは予想していませんでした。
インカローズ、ロードクロサイトの日本名は菱マンガン鉱(りょうまんがんこう)と言います。
結晶系が菱形である、マンガンの炭酸塩鉱物だから、です。
マンガンでの発色ですので、赤い部分が強い紫外線で黒ずむことがあるというのは
知識として持っていましたが、白い部分も日光か汗の成分で
これだけ変化してしまうのですねぇ。
ブレスレットしたまま、炎天下、自転車で大汗かいて爆走してくれたりしたので、
うん、これも見事な実験結果だったのではないかと(笑)
これがもし汗の成分での変化だったとしたら、
縞インカローズの握り石等も、手汗の多い人は要注意ですよね。
赤部分のツヤ消しだけでなく、白部分も変色するかもしれません。
元々インカローズは、真珠やカルサイトと似た成分の鉱物です。
アコヤ真珠のネックレスなどは、
使ったら乾いた布でよく拭いて収納する、
汗をかく季節だったら、
降らして堅く絞った布でよく拭いてから、乾拭きしてしまうというのは、
比較的多くの方がご存じだと思いますが、
炭酸塩鉱物の仲間である、インカローズ、ロードクロサイト、
カルサイト、アラゴナイト、マラカイト、アズライト、
マグネサイト、シデライト、ドロマイトなども、同様ということですね。
それに付随して。
あたくし、作成時、すーっかり失念していたんですよ。
このブレスレットの中には、思わぬ伏兵がいたのです(笑)
はい、こちら。
分かるかなあ、拡大してみてください。
これね、マザーオプパールです。
原料、貝。
炭酸カルシウムCaCO3(カルサイトの組成式もコレ)でしたよ、これもっ。
インカローズの比じゃないくらい、見事なツヤ消しになっています、全て(^m^)
ここが一番変わってるっ!いやぁ、うっかりしてたー(笑)
あ、ちなみにインカローズはMnCO3ね。
組み直してお返しする時には、違う石にしとこうかね、ここね。
みなさんからお送り頂いて2週間くらいになります。
ご協力いただいたのに、なかなか手をつけられなくてすみません。
ただ、その間、水晶だのなんだのが山もりになっている(笑)
うちの石溜まりに一緒にいて頂いてるんですが、
お送り頂いた時より、ちょいと復活してる感じがするんですよ、なんか。
勿論表面の傷やツヤ消し部分は変わっていません。
でもなんだろう。うん。なんか、違う。
ほぼ毎日つけ続けてくださいと、みなさんにはお願いしていたので、
お送り頂いた時点では、毎日数時間のお休みだけの3ヶ月だったワケですよね。
そこに、2週間の思わぬ長期休暇を貰って、
じっくり休んで元気でた、そういうことかもしれません(笑)
きっと石もそうなんだと思うよ。
だって、そろそろウズウズし始めてますもん、みんな(^m^)
インカローズを洗うのは避けますが、きゅっきゅと拭いて、
マザーオブパールんとこは変更して、他の石は洗って、お送り致しますね~。
ご協力、ありがとうございました。
今、3人展の準備でオオワラワなため、もちょっとお時間くださいm(_ _)m ココデイウ
あ、まとめ。
インカローズは、縞ありアルゼンチン産より、縞なしペルー産のほうが、
夏場使用では表面の劣化が大きかった。
縞あり(より不純物が多めに最初から入っている)、
縞なし(菱マンガン鉱の純度が高い)のためか、
産地による微妙な成分の違いか。
夏場の汗か紫外線が、原因は不明だが、
アルゼンチン産の白い縞部分も変色することがある。
(マニキュアを塗ってあった粒なので、紫外線の可能性も高い?)
時計と併用すると表面が削り取られるくらいの、硬度の低さを実感。
マニキュアそのものはー・・・
販売用としては採用見合わせです(笑)
理由ははげた時の対処について考慮の余地ありってコトと、
手首側とはいえ、マニキュアなしの中粒インカローズが
マニキュアをしてあった大粒インカローズと比べて、
思うほど大きな違いがなかったコトですね。
あ、そうだ、書き忘れた。
写真は1枚目2枚目3枚目、順番に同じ方の石が並んでたんですけど、
3番目の方の石が、全体的に一番変化が少なかったんですね。
改めてうかがってみたら、1日数時間使用してくださってはいたんですけど、
外での草むしりとか、ハナから大量に汗をかくだろう場面とか、
紫外線にガンガン晒されそうな場面では、外しておられたんだそうです。
ということは、真夏でも、そういう感じの部分に気を付けると、
インカローズも結構もつもんだねと、そういうコトになりますよね。
いずれにしても、みんな、やっぱりインカローズは気を付けて使ってね♪
半年かけた結論はこれでしたけど(大笑)
でも面白かったですよ~。
ショップとしては、ですね、3名の方だけでも、月次報告をうかがって、
ああ、これほどまでに、みなさん使用環境が違うのかということを、更に実感もしたんです。
いわゆる「一概には言えません」ってーのを、ものすんごく感じました。
数値で表されない「ほんの少し」が、小さじ1杯の人もいれば、一つまみの人もいる。
そういうところですよね。
でもインカローズに関しては、今回の実験で具体的に
こういう時はこうなりますよってお伝えできることが増えました。
改めまして、ご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございました。
もちっと待っててね♪ごめんよ。
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