初出2015年の記事です。
みなさん、天然石のビーズ、例えば6ミリ、8ミリ、10ミリ、個々の価格差について、
なんで2ミリ程度の違いでこんなに差がつくんだろ?って、思ったことはありませんか?
スフィアだって、直径5ミリ違っても、かなりの価格差になりますでしょ?
まあ、スフィアの場合はその個体差ってことも大きいですが。
私も思ってました、昔は。
でもね、気づいたのですよ、数年前に。
というか、ショップを立ち上げてから、その価格差が気になって、ちょうどその頃、原石からビースまでの作り方を問屋さんのサイトで見たので、計算してみたワケですが(笑)
ま、こちらの図をご覧ください。
まずこれは、8ミリの場合。
ビーズ玉を削り出す時、まず石を8ミリ四方の立方体に切り出すワケですよ。
で、周囲を削り取って丸くしていくんですね。
8ミリビーズを作る時に必要な原石の体積は、512立法ミリメートルです。
ギリギリで削ると考えて。実際は、多少大きめかもしれないけど。
球体の体積は、半径の3乗×円周率×4/3なので、この場合は、だいたい268立法ミリメートル。
残りの244立法ミリメートル、約半分近い原石が無駄になってしまうんだよね。
では、10ミリではどうでしょう。
はい、非常に計算しやすい(笑)
でも、8ミリの場合と比べてみてください。
たかだか2ミリの直径の差なのに、必要な原石の体積は、倍近いのですよ。
ちょっとびっくりしませんか?
私は、びっくりしましたよ~。
で、10ミリのビーズの体積は約523立法ミリメートルなので、削り取っちゃう部分は、476立法ミリメートル。
単純に数値上で考えると、これだけあれば、8ミリとまではいきませんが、7ミリ程度のビーズ玉は余裕で作れますね。
ちなみに、14ミリになるとこんなです。
14ミリビーズの体積は1436立法ミリメートル。
実は10ミリ越えると、倍にはならなくなるのですよ。
緩やかに差は少なくなります。
でも、捨てる分は、1308立法ミリメートル。
10ミリ玉が作れちゃいますわね。
ということで。
ビーズ玉の場合、直径が2ミリ大きくなれば、
だいたい価格は倍になってもおかしくない。
ただし、石によっては、もっと跳ね上がるものもあります。
例えばペリドットとかね。
この石はまた特に顕著なんですよ。
そもそも大きな原石が非常に非常に希少だから。
深いところから勢いよく地表近くに上がってくるので、
気圧差によって細かく割れてしまうんですよね。
10ミリの質の良いものなんて、めっっっちゃ高級品です。
なので逆にさざれなんかは、え、ペリドットなのに?となるかもしれません。
とは言っても流通総量的に、水晶さざれと比べたらそう安価ではないと思いますが。
ということで。
だからね、シルバー仕立てになっていたとしても、
厚みのないペンダントのほうがお買い得が見つかることもあるんですよねえ。
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